Quotes

小説・映画・ゲームからの一節を記録
  • #Lolita38

    (かつて私の中で楽園の泡がスローモーションではじけた、あの聖なるソファだ)

    2023年02月11日 | fiction
  • #Lolita37

    青白い小さな窓の中を、私は覗き見した。暗く朽ちつつある森の繁みを嗅ぎ分けて進む私が必死になって拾い上げようとしたのは、やはりニンフェットの匂いなのだった。

    2023年02月11日 | fiction
  • #Lolita36

    この白いお腹の中には、我がニンフェットが、一九三四年にはまだ屈曲した小さな魚として入っていたのだ。

    2023年02月11日 | fiction
  • #Lolita35

    タンポポのほとんどは太陽から月に変わっていた。

    2023年02月11日 | fiction
  • #Lolita34

    私は自分が誇らしい気分になった。未成年者のモラルを損なわずに、痙攣という蜜を盗んだのである。まったく何も危害を加えていない。若い女性が持っていた新品の白いハンドバッグの中に、奇術師がミルクと、糖蜜と、泡立つシャンペンを注ぎ込んだのに、見よ、バッグは元のままなのだ。

    2023年02月11日 | fiction
  • #Lolita33

    陪審席にいらっしゃる紳士の皆さん、剥き出しになった首筋にもう少しで届こうとしたそのときに、人間か化物がかつて体験したことがないほど長い絶頂感の最後の脈動を、彼女の左の尻に思い切りぶちまけたのだった。

    2023年02月11日 | fiction
  • #Lolita32

    自分の教科書に、ロンサールの「微かな朱色の割れ目」とか、レミ・ベローの「柔らかくて苔生す丘の、中央に深紅の一筋ありて」などを引用しっとすれば、学術出版社はいったい何と言うだろうか?

    2023年02月11日 | fiction
  • #Lolita31

    左目をこじあけて、埃か何かを取ろうとしているところだった。 一瞬、私たちは緑色のあたたかい鏡に一緒につかり、そこにはポプラの木のてっぺんが私たちとともに空の中で映し出されていた。ぐいっと肩をつかみ、それからやさしくこめかみをつかんで、彼女をぐるりとこちらに向けた。「すぐそこにあるの」と彼女は言った。「感じるんだもの」。「スイスの農婦だったら、舌の先を使うんだけどね」。「なめて取るの?」「そう。吸ってあげる?」「うん」。 そっと私は震える棘を彼女のくるくる動くしょっぱい眼球に沿って押し当てた。「きっもちいい!」と彼女は瞬きをしながら言った。

    2023年02月11日 | fiction
  • #Lolita30

    「マックーとこの女の子って?ジニー・マックーのこと?ああ、あの子ってキモいのよ。それにイジワルだし。それにビッコだし。小児麻痺で死にかけて。」ピン。

    2023年02月11日 | fiction
  • #Lolita29

    そのときから私が生きてきた二十五年の歳月が、だんだん遠ざかってゆらめく点になり、そして消え去った。

    2023年02月11日 | fiction
  • #Lolita28

    床の上に白い靴下が片方落ちているのが目についた!

    2023年02月10日 | fiction
  • #Lolita27

    それからさらに一週間延長したのは、ひとえに強力な新入りを欺くのが楽しかったからで、その場違いの(そして間違いなく勘違いの)高名な教授は、自分の受胎の瞬間を目撃したと患者に思い込ませる術を心得ていることで有名だったのである。

    2023年02月10日 | fiction
  • #Lolita26

    ニンフェットは極地には出現しないのである。

    2023年02月10日 | fiction
  • #Lolita25

    幸いにも大丈夫だったが、元皇帝顧問がすっかり膀胱を空にした後で水を流さなかったことに気づいて、私は激しい憤りを覚えた。

    2023年02月10日 | fiction
  • #Lolita24

    生真面目な俗人なら、そのとき即座に道端で殴りつけたところかもしれないが、そんなことはできない。何年も秘かに耐えてきたせいで、私は超人的な自制心を身につけていたのだ。

    2023年02月10日 | fiction